- 見本版 - 胸部単純写真 StepUp問題集 3級

3級は実践的な問題集です。
この問題集を通して正常変異の知識も身につけ、異常影の診断に強くなりましょう!

Image Description

StepUp問題集3級について

5級、4級は医学生や研修医向けの教科書的な問題集でしたが、3級からは実践問題です。
3級のポイントは、異常影は探さなくても、あるいは少し探そうとしたところですぐわかる異常の診断です。
特に医療用器具はすぐわかります。ただ、それが何なのか、適切な位置にあるのか、異常はないかを判断できなければなりません。医療事故を防ぐためにも、最初に読影しなければなりません。その他、体外のものも画像に写りこみます。それが何かを理解する必要があります。
胸部単純写真はデジタル画像ですが、観察する画像はアナログです。胸部単純写真では、明らかな良性所見である石灰化を石灰化と判断できる目力(めぢから)が必要になります。
比較画像と比べ、どのような変化が生じたか、消失したかを判断できなければなりません。
正常変異の知識も必要です。

胸部単純写真の見え方の違いについて

Image Description

X線フィルム画像では、胸部をX線が透過して画像が作られます。そのため、肺野は黒く、心臓は白くなります。X線フィルムの時代、良い写真とは、気管分岐部がぼんやり見える、横隔膜レベルの椎体がぼんやり見える程度などと言われていました。胸部の厚さを計測し、体格が筋肉質、脂肪が多いなどを判断して、撮影条件を決めて撮影していました。そのため、良い写真を撮るためには、放射線技師に職人的な技量が必要とされていました。
出題の写真には、X線フィルムの画像はありません。使用している写真の多くはCR画像です。CR画像(コンピューテッドラジオグラフィ)はデジタル画像の先駆けです。日本の株式会社富士フイルムが開発に成功し、世界中に広まったものです。フィルムと違い暗室は不要ですが、フィルムの代わりのイメージングプレートをレーザーで読み取るため、画像ができるまで時間がかかります。まだ多くの施設ではCR画像であると思います。最近は、DR画像(デジタルラジオグラフィ)が使用されるようになりました。フラットパネルディテクターという素子で、X線撮影データを画像に直接変換します。携帯のカメラのようなものです。撮影するとすぐ画像が観察できます。

Image Description

CRあるいはDR画像はデジタル画像なので、モニター上で黒白反転、白い部分の中の淡い陰影を強調したり、末梢血管を強調したりすることができます。この問題集の画像は、あえて画像を見やすくしたものも多くあります。皆さんが日常見ている画像と見え方が違い、奇妙に見えるかもしれません。日常診療でもモニターで、画像の濃淡、見たい部分を強調させるなどの習慣をつけることをお勧めします。
CRやDRのデジタル画像では、コンピュータ処理により肺野がきれいに見える上、白い部分の縦隔、心臓に重なる脊椎などを、より見やすくすることができます。

の画像でCRとDR画像を提示します(クリックで拡大します)。いずれも肺野の血管影はきれいに見えます。横隔膜下部の肺野、縦隔、脊椎がよく見えるようになっています。CRとDR画像の比較では、DR画像の方がより見やすくなっています。
本問題集では、CR画像を「普通の画像」、DR画像のような画像を「画像処理画像」といって区別しています。
DR画像の進歩により、ソフトウェアにより骨を除去した画像を表示したり、前回画像とのサブトラクション(引き算)により異常像を描出することができるようになっていますが、当院にはありませんので出題問題にはありません。

Image Description

問題集の説明

この問題集は、シリーズ1〜10まであります。それぞれ症例は10題ですが、1例に問題が複数あり、1シリーズの問題数はいろいろです。

解答を間違えた場合

解答が間違った場合、再度回答していただき、正解率60%以上を合格としてます。不合格でも次のシリーズに進めます。どのシリーズも難易度は同程度ですが、シリーズ9、10の難易度は少し高くなっています。

解答

解答には、読影のポイント、解説、画像の読影を記載しています。教科書に書かれている内容ですので、ご存じの方は読み飛ばしても問題ありません。ただ、解答、読影については、私の独断的なところもあります。疑問、ご意見、間違いなどありましたら、どうぞ問い合わせよりお寄せ下さい。

所見別問題

シリーズを10まで終了された後には、所見別(人工物、石灰化・バリウム・金属、胸膜石灰化など)の問題と解答があります。これには、ポイント、解説などはありません。復習に利用してください。

卒業試験

最後に卒業試験としての確認問題を12症例、用意しています。

児島 完治(キナシ大林病院放射線科部長)

シリーズ1〜10 [ 全150問 ]

見本版では[シリーズ1]がお試しいただけます!

出題に対して、選択肢から解答を選ぶ方式です。
1問(1症例)には複数の出題があり、選択する解答数も様々なので出題をよく読んでください。
正誤は◯か✕で表示されます。解説はすべての問題に解答した後に振り返って確認することもできます。
各出題の右上の★マークは難易度を表しています(最大★3つ)。
解答の中断や間違えた問題だけを再度解く弱点克服などもありますので、ぜひ活用してください。

01

15 questions

02

14 questions

03

10 questions

04

16 questions

実際にはシリーズ1〜10まであります(全150問)

所見別

見本版では[01人工物][02石灰化・バリウム・金属]がお試しいただけます!

「所見別」は以下の1〜16に分かれています.
ポイント、解説などはありませんので、復習に利用してください。

01

人工物

02

石灰化・バリウム・金属

03

胸膜石灰化

04

肋骨・肋軟骨・脊椎

実際にはシリーズ1〜16まであります

05. 吸気・呼気・横隔膜の高さ

06. 異常影

07. 側面像

08. 乳頭・皮膚の異常

09. 異物・体外のもの

10. 横隔膜

11. 腹部の異常

12. 正常変異

13. 骨島

14. シルエットサイン

15. 肺癌

16. 比較

卒業試験 確認テスト(12症例)

学習が終わったら卒業試験にチャレンジ!(ナレッジサーブ上の画面の第2章)
合格者には児島先生のイラストが入ったオリジナル修了証を送ります!
ナレッジサーブ上の[テスト受験]のオレンジ色のボタンをクリックして解答画面を開き、[合格]コメントと学習の感想を送ってください。

Image Description